『付き合えなくていいのに』イベントレポート企画
制作秘話に迫る!! 『付き合えなくていいのに』イララモモイ先生初のトークイベントに潜入!!
2024年1月14日(日)、『付き合えなくていいのに』初のトークイベント&お渡し会が行われました!!
多数のご応募をいただいた中から、抽選で100名の読者様をご招待。
イララモモイ先生がその場で読者様のお悩みにお答えするなど終始会場の雰囲気があたたかく
「話し足りないので、このあと飲みに行きます??」なんてフレーズが出るほど大盛況となったイベントの一部内容をご紹介します!!
(当日の司会は、株式会社ホリプロ所属の結さんに務めていただきました♪):初めまして!!
『付き合えなくていいのに』を連載させていただいておりますイララモモイです。
よろしくお願いいたします。
:『付き合えなくていいのに』を担当しているトミオカと申します。
本日はよろしくお願いします。
イララさんも私も、こうやって顔出しをするイベントって初めてですよね??
:そうですね、初めてです。
こんなに読者の皆さんが集まってくれて本当に嬉しいです...!!
このイベントを開催できるってなった時、告知漫画を描かせていただいて。
私とトミオカさんがブレイクダンスをしながら入場するとお約束をしてたんですけど、ちょっと練習が間に合わず...すみません。さっきも、ちょっとそういう動きで入場しようかって相談してたんですが、スベりそうだったので、やめました...。
:すみません、徒歩で来てしまい...。
【初期キャラデザ迷走フォルダを大公開!!】
●えりこと美玲
:えりこはそんなに変わってないんですけど...
『付き合えなくていいのに』の2章は詩歌と北山の話なんですが、連載を始める前は美玲の話にするという構想がありました。
美玲のキャラクター像については、自分だけサークル内で男の人に声をかけてもらえなかったり、自分よりも容姿がちょっとかわいい友達のそばで「私って可愛くないんだ...」と悩むような女の子の話にしようかなって思ってたんです。
だから、美玲の顔は今よりもちょっと崩し目に描いていたんですけど、やってるうちに違うかも…と思って。
えりこと美玲と、友達の容姿に格差をつける感じになってしまうと、えりこの恋の話に読者の皆さんが集中できないのではないかと思い、やめました。
そのぶん、美玲はえりこを気持ちよく応援してくれるようなキャラクターにしたかったので、今の形に落ち着きました。
:えりこも、自己肯定感低めの設定でしたよね。
:そうですね。えりこに蛙化現象が起きる予定でした。
男鹿先輩がグイグイえりこに距離を詰め、最初はえりこも男鹿先輩に好意を寄せていたものの、好きな気持ちを全面に押し出されると違和感を感じてしまって、だんだんと北山のほうが良く見えてしまう、という流れだったんですけど。
ただ、それだと心からえりこを応援できると思えなくて。今の物語に変えました。
:今、最新話まで読んで下さってる方は分かると思うんですけど、アスパラのくだりなど男鹿とカヤの間で起こっていること、最初はえりこと男鹿とのデートで起こるはずだったんですよね。
●北山と男鹿
:男鹿先輩には、実はモデルがいましたよね??
:はい!!『勝手に震えてろ』の「二」のイメージみたいにしたいねって言っていて。
「二」をイメージしながら描いたんですけど、結果イメージよりも少しかっこよく描くことになりましたね。
:北山はなんか、最初結構チャラめのキャラでしたよね。
:そうですね。意地悪な雰囲気を持っていて、とっつきにくいようなキャラだったんですよね最初は。
今はすごく人たらしで、誰にでも気さくに喋ってくれる、そこが罪深い!! みたいな男になってますけど(笑)
最初は心を開いた人にしか笑顔を見せてくれない、ずっと不満気な男の子だったのに、オムスビズの話をしたら自分にだけニコっと笑ってくれて、それがえりこにとってはすごく嬉しかった...というような話にしようかと思ってたんですけど、変えましたね。
:結構変わってますね、みんな。
:そうですね、結構(笑)
北山もね、ちょっとやっぱ今の方がフェミニンですよね。
あと北山は金髪だったんですよね最初。
私からトミオカさんに出したら、トミオカさんが「絶対に黒髪のほうがいい」ってなって。「じ、じゃあ」ということで黒髪に(笑)
トミオカさんの好みもあったのかな??
:私の好みも多少あるかもしれません...(笑)
このとき初めてキャラデザに意見したと思うんですけど、これは言わないと後悔すると思い。
:本当に私はこだわりなくて、今まで書いてきた男子キャラクターは黒髪が多く区別つかないかなと思い金髪にしただけなので(笑)
黒く塗り潰しました!!
結果、良かったです。
●着ぐるみ
:これが着ぐるみ案ですね。
:北山の着ぐるみをどうしようかなって本当に悩んで。
:ネームと原稿を比べれば分かるんですけど
熊でしたね最初...
:ベロが出てる熊...
:あ、これベロだったんですか⁉ヨダレかと思ってました!!
:ベロでした(笑)すごく悩んで、一発書きでウサギにしました(笑)
どうですか、ウサギ!! かわいいですよね!?
<<会場拍手>>
:よかったーーーーー!!
:だいぶイメージ変わりますもんね。
:そうですね、本当に良かったです!!
【作者が選ぶ『付き合えなくていいのに』名場面】
※こちらは一部の方にネタバレとなる可能性もあるため、読み進める方はご注意くださいませ。
:迷ったんですけど、私の独断で選ばさせていただきました。
:これね...いいですよね。
:詩歌と北山が離れるという大事なシーンで。
2人のために離れないといけなかったけれど、私は決して北山が詩歌にとって害悪な存在だったとは思わないんですよ。
北山がいなかったら詩歌は早めに絶望して死に向かっていた。
北山が必死に尽くしてきたっていうのは事実なんです。
結果、2人は離れることになってしまったけれど、本当に詩歌は北山に感謝しているんです。
「おかげで私はここまでこれたよ」っていうのを彼女自身わかっている。
離れないといけないけど、それでも「これまで一緒にいてくれてありがとう」って感謝を伝えられる関係性だったんですよね。
2人とも、すごいことをしてきたんだなと思って。
北山がここまで詩歌に尽くしてきたのもすごいことだし、詩歌がそれを全部わかったうえで素直に言葉で伝えられたのはすごいことだなって。
トミオカさんはいかがですか??
:そうですね、私も初めてプロット読んだとき泣いてたんですけど。
:ありがとうございます...!!
:北山が引き留めてるのにそれを振り切って。ちゃんと自分の言いたかった「世界で一番愛してたよ」っていうことも言えて、そのうえで離れるっていうところが、詩歌本来の強さが出たなと。
すごい!! と思う反面、こんな状況で言いたかったセリフじゃないんだろうな、もっといい感じの状況でね、言いたかったんだろうなっていうことを考えると、やっぱりちょっと切なくもありますよね...。
:嬉しい...!!
【LINEやり取り大公開!! 詩歌誕生の裏側】
:こちら、詩歌誕生の瞬間ですね。
:最初は詩歌をメインキャラにしていなくて。初期の構想では、えりこと北山が仲良くなっていくなかで、軽音サークルの先輩だった詩歌が北山に目をつけて、一緒にバンド組もうよ!! って北山を連れてってしまうような。
可愛くて、グイグイと北山を奪ってしまうような、えりこにとってはちょっと嫌な先輩っていうポジションが詩歌だったんです。
ただ、えりこが北山のX(旧Twitter)を頑張って聞き出す回があるじゃないですか。
私がネームを作っている段階で最初にトミオカさんに提案したのが、えりこが北山のX(旧Twitter)を遡ってるうちに色んな女の子とやり取りしてるのを見かけてしまって「北山くんってこの中の誰かと付き合ってんのかな...」と悩む案を提案したんですけど。
トミオカさんが「その女の子の中の1人が被写体だったら嫌な感じですね」って仰ってて。
被写体いいな~って私自身しっくり来たんです。被写体の女の子1人に焦点を絞って、北山と距離が近いその女の子に対して悩み始めるのがいいのかもと。
その被写体の女の子とえりこと北山との3人の物語にしたら面白くなるのでは!? と、LINEで長文で提案しました。
:そうですね、すぐ読みました。
:トミオカさんは被写体の女性に対して、一体どんなイメージを抱かれてたんですか??
:被写体の方に嫌な思い出があるとかではないんですけど、X(旧Twitter)を見ていた時に、「被写体」っていう職業の続柄があるんだ...と思って。
モデルとかじゃなくて被写体って書くんだ...というのが、やや引っかかっていた時期があって。
:自分の好きな男の人や彼氏が、被写体の女性アカウントの人とやり取りしてたら嫌ですよね...
:絶妙に素人ではないけどプロでもないみたいなラインの女の子が一番恋敵としては厄介かもしれないなと思っていて、それで。
:確実にかわいいのに、ちょっと男くさくて、がさつっぽい趣味があったりしてね。
:なんか町中華とか行ってるような。
:うう...わかります...。
♦読者の皆様から寄せられた人生相談にお答え!!
最後のコーナーとなる「人生相談コーナー」では会場からも多くの手が挙がり、大好評となりました。
白熱したトークの一部をご紹介させていただきます!!
:友情と恋愛を完璧に分けられる人もいるとは思うんですけど、私は分けられないし、分けられない人は分けられないんじゃないかと思ってて。
全部グラデーションなんだと思うんですよね、友情も恋愛感情も。
それは本当に人によるから、明確に私の方からこうですよって定義づけることはできないですけど、確実に「友人関係と恋人関係」は分けられるじゃないですか、そこに契約があるかどうかなので。
だから、先にこの人とは「友人関係」なのか「恋人関係」なのか関係性のほうをまず決めてしまって、そっちに感情を寄せていくほうが都合がいいんじゃないかなと思って。
もし、その人との関係性を決めかねているんだとしたら、その人にいま抱いてる感情はどっちの関係性のほうが自分にとって都合がいいのかデメリットとメリットを考えて、恋人っぽいことをしたいかといえばそうではないけど絶対に他の人には取られたくないから恋人の方がいいかな、とか。
恋人っぽい空気になりたいような気持ちはあるけど、もうちょっと遊んでたい、みたいな気持ちなんだとしたら友人関係の方が都合がいいかもしれないし。
トミオカさんはどうですか、結構グラデーションあるほうですか??
:そうですね。先に関係性を決めた方がいいっていうのは本当にそうだなと思ってて。この人と恋愛関係になったら多分すぐ終わっちゃうんだろうな、けど仲良くしていたいんだよな...みたいな異性がいたりするじゃないですか。
そういう人は多分友達でいた方が長期的に関係を築けるし、いろんな話をこの人としたいなっていう思いがあるんだったら、友達でいようって先に決めちゃったほうが、お互いにいいと思うので。
:人に抱く感情って多種多様すぎるので、これは恋愛感情だ、これは友情だっていう、カテゴライズするのはかなり難しい気がしますね...。
:友人の方が長期的には関わり合えると思うので「絶対付き合いたい!!」とは思わないのなら、友人関係でもよいのでは!?
:X(旧Twitter)でウケたい気持ち分かるな、私も(笑)
私は人生に不満を持っているほうがいい作品が作れるというタイプではなく、不満に関わらず作品を作り続けているので的確なお答えができるかはわからないんですけど、
人生に不満を持っているほうがいい作品が作れるっていう説がどこから出てきたかって言ったら、私の考えとしては、いろいろな経験とか感情は作品に引き出しとして使えるから、深みがある作品を作れるっていう意味で不満な体験をしたほうがいいっていうことなのかなって思ったんですよね。
今シンプルに創作ができてないっていうのは、昔は不満で下がってしまった幸福値を埋めるために創作でどうにかしていたっていうことだと思うので、それをやらなくていいっていうのは無理して創作をしなくてもいい状況っていうだけで、その人の創作をするポテンシャル自体が下がってしまったわけではない。
不満があるときに創作をできるっていうそのエネルギーが備わってるってことがすごいことなので、それを大切に、創作をしたくなったときにそれをぶつけるくらいの心持ちでいいのかなと私は思いますね。
:私は結構この方の気持ちわかるんですけど、例えばプライベートがうまくいってないときのほうが、映画とか展覧会とか行ったときのな感受性が鋭くなる気がしていて。
ただ、結婚したらまた何かしらが起こると思うんですよね、人生は結婚がゴールとかじゃないじゃないですか。
結婚したからこそ別の創作のモチベーションが生まれる気がするので、それは育児エッセイとか何かしらの形で出してもよいのかも。
:私よく見けかますもん、夫への愚痴でバズってるコンテンツ。結婚してからでも面白い作品はいくらでも作れますよ。
:え、イララモモイ先生のタイムラインには、夫への愚痴ばかり流れてくるんですか??
:そうなんですよ。なので、質問者さんがバズったら私のタイムラインにも流れてくるので、そのときを楽しみにお待ちしてます(笑)
:これ追伸から答えますね!!
イララモモイで1単語なので、名字も名前もないんです(笑)
皆さん分けて呼ぶんですけど、なんで分けるんだろう?? って思ってました。でも長くて読みづらいですよね(笑)すみません、こんな長くて(笑)
で、お悩みのほうなんですが
私の話をすれば、私は幸運ながら友達に恵まれてるなと自分では思えていて。社会人になると、それぞれのリズムが違うから会う機会はどうしても減ってしまうし、平日必ず学校に行っていた学生の頃とはもちろん違うんですけど。
ただ、ちょっと空が綺麗だったりとか、マックで美味しそうな新作が出たよみたいな、ふと何かがあったときに「いつでもこの人に連絡していいんだ」「何かあったら頼れる」っていう信頼感が大事だなと思うんですよね。
頻繁に会えてなくても、そういう関係性であれば、それぞれが別のステージに変わったとしても関係性が続けられるかなって今は思ってるんですけど。
そういえばトミオカさん、結婚したからこそ友達と話す時間も必要だっていうご友人がいらっしゃるっておっしゃってましたよね??
:そうなんですよ、結婚したり出産したりっていう友人が私の周りにも増えてきて。
世間的には、結婚したら夜ごはん誘いにくい風潮があるじゃないですか。
最初に赤ちゃんが生まれたってなったら、出産祝いを持って1回訪問はするけど、それ以上行ったら迷惑なんじゃないか?? みたいなのが通説としてあるから、何となく連絡を控えていまったりする人が多くて。
だからこそ結婚出産を経て、友達がだんだん疎遠になっていくっていうことが、割と往々にしてあると思うんですけど。
ただ、私の友達で「赤ちゃんのことはもちろん大好きだし愛してるけど、言葉の通じない相手と四六時中一緒にいるっていうのが初めてだから、それが結構つらい」ということ悩んでいた子がいて。
言葉が通じる相手が近くにいるってだけで結構救われるっていうことをその子から聞いて、私はたまにその子の家でテレワークさせてもらったりしてるんです。
私もその子とを喋りたいし、その子にとっても私と喋ってることがプラスになるんだったらすごい嬉しいことだなと思ったんで。
お互いこう思ってるっていうのをちゃんと言い合えば、意外と縁は切れないんじゃないかなっていうふうに思ってるので、質問者さんも、結婚や出産をされてるご友人に「実際どう??」みたいな感じで聞いていいかなと思います。
:結婚した側/しない側でどうしても疎遠になってしまうような感じはあると思うけど、それはお互いにどう考えてるのかっていうのはわからないからこそですよね。
お互い、どういう感じで今後付き合っていきたいかを言葉にして聞いてみて、お互い無理ないペースで関係性を築けたらいいですよね。せっかく言葉があるのだから、言葉を大事にしていってほしいな。
♦サイン色紙のプレゼントとお渡し会
最後のコーナーとなったサイン色紙の抽選会では...
当選者の方のリクエストにお応えし、イララモモイ先生がその場で作画!!
読者の皆様からも『付き合えなくていいのに』に対する熱い想いをお聞きできる、大変貴重な時間となりました。
♦エンディング
:今日は本当に来ていただいてありがとうございました。
イララモモイ先生の普段のお喋りの感じとか、私しかまだ知らなかったことを皆さんに共有できるいい機会だったと思うので、これからも作品を楽しみにしていただきたいです!!
:ありがとうございました。
私、今日ここに来るまで、皆来るのかな、そもそもこのイベント本当にあるのかなと思っていて…。
でも、いろんな方が『付き合えなくていいのに』を読んでくださってると実感し、信じられないくらい嬉しくて。
とても幸せだなと思います、ありがとうございました。
★コラム限定!!
イララモモイ先生による特別コメント
【イベントを終えてみての感想】
:この作品を好きでいてくださる方々が、本当にいらっしゃったんだ!! と感動しました。
お手紙や、いただいた感想から、読者の皆様それぞれの生活のなかにも『付き合えなくていいのに』があることを知り、自分だけの作品じゃなくなっているように感じられ、大変嬉しかったです。
未熟すぎる身ではあるのですが、こんなもったいない機会をいただき、読者の皆様、『付き合えなくていいのに』や今回のイベントに関わってくださった皆様、あと大事な友人、家族にも、感謝の気持ちしかないです。
ありがとうございました!!
【新章 男鹿・カヤ編がスタートしていますが、今後の展開の見どころについて】
:前章までの主人公である、えりこ、詩歌、北山らの変化が見られるのが1つかなと思います!!
カヤ、ナオミという新キャラや、えりこ編で活躍した男鹿先輩も可愛いので、おすすめです。
近年物議を醸している(?)恋愛における”ある現象”をメインのテーマにしている章なので、そのあたりを楽しんでいただければ嬉しいです。
最後に...抽選プレゼント企画のお知らせ!!
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※2024年2月13日更新
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